日々是好日

そのさびをつれづれなるままに

オトウサンオカアサン

義父とエイコさんは、我が旦那と義妹二人が成人した後、結婚した。兄妹は彼女と同じ屋根の下で暮らしたことがないし、縁組もしていないので、継母という感じは全くない。彼女は単に、義父を筆頭とする「同じ戸籍に載っている(いた)人」だ。

旦那達は彼女のことを「エイコさん」と呼んでいる。彼等にとって母でない人を、私も「オカアサン」とは呼び難い。だから、私も皆に倣って「エイコさん」。ただ、義妹は自らの子供には「おばあちゃん」と呼ばせている。小さな子供達に説明するのは難しいこともあってか、祖母という位置付けらしい。

義妹二人は、義父の妹夫婦のサトヤマ家で育った。父子家庭になった時はまだ小さく、義父は仕事で長く家を空けることも多かった。そして、兄妹三人全ては無理だが男の子である旦那一人だけなら何とかなるだろう、と義妹二人だけがサトヤマ家に預けられたのだ。実際は、二人暮らしに付き合わされた形の旦那はまだ五歳で、かなり辛い日々だったようだが……。それはともかく、サトヤマ家に生活費を入れ、週末には必ず会いに来てくれていたものの、そんな僅かな時間では「父親」を感じることも無かった、と義妹は言う。

義妹達は実母を写真でしか知らない。小さ過ぎて、覚えていないのだ。義妹の一番古い記憶は、三歳にしてサトヤマ家に預けられた時、叔母サトコから言われた「これからは私をオカアサンと呼ぶんだよ」。旦那はずっと「オバサン」だが、義妹達は独立した今でも叔母のことを「オカアサン」または「カアサン」と呼ぶ。

ちなみに、叔母の夫は「トウサン」。義父も「トウサン」だが、私が耳にするのは下の名前で「シイオくん」ばかりのような気がする。これは親類が義父をそう呼ぶことが強く影響しているようだ。そのこともあって、三兄妹は叔母のことも時々「サトコちゃん」と呼んだりもする。

 

ところで、義父とエイコさんは再婚同士で、エイコさん側にも成人済みの娘が二人いる。近居の娘ユウコは実母に良く会いに来るし、遠方住まいの娘ヨウコは毎年一家で義父宅に一週間程泊まって行くので、義父と過ごす時間が長い。キャンプにも何度か行き、親密度を高めているようだ。彼女達は義父を大変慕っているし、義父もエイコさんの娘やその子供をとても可愛がっている。

実母の再婚相手である義父を、彼女達は「オトウサン」と呼んでいる。

 

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実の子供も妻の子供も分け隔てなく愛する義父の態度は立派だと思う。しかし、義妹の一人にも同じ年頃の子供達がいるのに、キャンプに連れて行って貰ったことが一度もないのが、どうも引っ掛かっているらしい。義妹達から義父への感情は、エイコさんの娘から義父に対するものほど育っていないから、義妹達の思いは複雑になる。

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